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難病コラム一筋5000本の下垂体患者・活動家、先端巨大症とホルモン。



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2012年11月14日

疲労の謎解き

慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome: CFS)という病気があります。
厚労省研究班のサイト
こちら
によれば、「これまで健康に生活していた人が
対人的・物理的・化学的・生物学的な複合ストレスがきっかけとなり、
ある日突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、
それ以降強度の疲労感と共に
微熱、頭痛、脱力感や、思考力の障害、
抑うつ等の精神神経症状などが長期にわたって続くため、
健全な社会生活が送れなくなる」病気です。
いまの難病対策の議論の流れでは、
推定患者数の多さから、難病ではないとされるかもしれません。
医療費助成はおろか、本来最も必要としている
福祉の対象にもならない、という構図になりかねないのです。
この病気も難病制度を考えるのに、
掘り下げたい疾患群です。

CFSの病因は、
これまでウイルス感染症説、内分泌異常説、
免疫異常説、代謝異常説、自律神経失調説など
さまざまな学説が報告されています。
研究班サイトは、「CFS患者にみられる種々の異常は
独立して存在しているのではなく、
お互いに関連してカスケードを形成している」と指摘しています。
生活環境ストレスの関与、
遺伝的背景の関与、
感染症の関与、免疫異常、脳・神経機能異常をあげ、
五番目に上げるのが、内分泌系の異常です。
視床下部・下垂体・副腎系の異常がCFS患者で報告されている。
研究班は「CFS患者で何らかの内分泌異常が
存在することは間違いない。
これまでに報告されてきた異常としては、
血清コルチゾール減少、血漿ACTH増加、
尿中カテコラミンの上昇、
抗利尿ホルモン基礎値の減少と全身水分量の増加、
ACTH試験における副腎感受性の亢進と最大反応性の低下、
インスリン誘発低血糖時において
プロラクチンや成長ホルモンの分泌異常などがあげられる」
「性ホルモンの前駆体である血清(DHEAS)が
CFS患者では明らかに減少している」
「減少が強い症例では脱力感や記名力の低下が強くみられていた」
としており、
DHEASは神経ホルモンでもあり、
「疲労症状を修飾している可能性もある」としています。
「CFSではしばしば抑うつ状態を合併することより
うつ病との鑑別が問題となっているが、
うつ病患者では血液中のコルチゾールが上昇していることが
多いのに対しCFS患者では減少していることが多い」として、
違いも指摘しています。

下垂体患者のなかには、ひどい疲労によって、
生活に困難を来たす方がいます。
CFS患者の体験談は、下垂会での体験談に重なります。
ホルモンの患者は、数値でコントロールをします。
治療が奏功する人はいいのですが、
補充などをしてもなお、
健康観を取り戻せない方もいます。
CFSの研究から、見えてくるもの、あるかもしれない。
当たらずとも遠からず、と思っているのですが、どうでしょう。

ホルモン系だけではなく、
ストレスや自律神経や様々な病態が重なっているようですから、
イコールだといいたいのではない。
たぶん、視軸が違うんです。
疲れを訴える集団を調べていきCFSという病態を把握し、認識し、
これから、細かく分けていく途上にあるCFSと、
下垂体患者は、下垂体の腫瘍など分かりやすい指標から、
病態の研究が進化していった下垂体の病気と。
重なり合うところがあるかもしれないし、
違うかもしれない。

下垂体とはホルモンの司令塔であり、
視床下部の支配を受ける。
視床下部は生命体の古代から存在するもので、
ホルモンだけでなく、
自律神経ともつながっているし、
心の問題、感情だって関係してくる。
外からのストレスに抗して、
恒常性を保つ器官でもあるわけです。
科学的な謎解きがすすんで、
下垂体患者もCFS患者も、科学的根拠のある支援、
受けられるようになればいいな。

1991年には旧厚生省の疲労調査研究班が発足し、
翌年には厚生省CFS診断基準が作成されます。
1999年には研究班が一般地域住民4000名を対象に
疫学調査をするのです。
すると、1/3を超える人々が半年以上続く
慢性的な疲労を感じており、
その半数近くが日常生活や社会生活に
何らかの支障をきたしており、
CFSは0.3%存在していた。
ここから推定患者数が割り出されているようです。
いやね。ワタシこの経過読んで、
慢性疲労症候群という名前が損をしているんじゃないか。
そう思うのですよ。
多数の症状でひとくくりにされて、
かえって、具体的な支援策が遠のくことって、
あるんじゃないかしら。
なお、CFSと鑑別すべき疾患としては、悪性腫瘍、
自己免疫疾患、急性・慢性細菌感染症、HIV感染症、
慢性炎症性疾患、神経筋疾患、内分泌疾患、
呼吸器疾患、循環器疾患、消化器疾患などがあげられています。










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