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難病コラム一筋5000本の下垂体患者・活動家、先端巨大症とホルモン。



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2011年11月23日

慢性期の対策がない

あるべき社会保障。目指す社会像。
難病や慢性疾患をめぐる制度の議論をさかのぼれば、
そこに行きつきます。
民主党の考えは、社会保障と税の抜本改革調査会が示した
「あるべき社会保障」の実現に向けて)2011年5月26日にまとまっています。
いまの特定疾患入れ替え騒動にも通じる文書ですから、
読み込んでいきましょう。
民主党の考えに対して、
日医は「総論的にみて、急性期医療と終末期医療、在宅医療に着目されており、
急性期から慢性期まで一貫した医療が必要であること、
社会保障が平時の国家安全保障ではなく、
サービスとして捉えられていること等に問題がある」と評しています。
こちら
なかなか鋭い。民主党の政策の弱点を突いた批判だと思います。
一貫した医療政策がない。慢性期の対策が抜け落ちている。
日医の政策を借りて、結論から書きましたが、
民主党の「あるべき社会保障」論を読んでいきましょう。

「あるべき社会保障と目指す社会像」は冒頭に書かれています。
「我が国の社会保障は高齢化の進展や経済構造の変化に対応できないままに、
旧政権下において社会保障費の抑制が続いたために、
セーフティネットにほころびが生じ、格差を拡大させてきた。
その反省に立ち、これからの社会保障改革は、
所得の再分配機能の強化や家族関係の支出の拡大を通じて、
これまでセーフティネットから抜け落ちていた人を含めて、
すベての人が社会保障の受益者であることを実感できるように
することが必要である。
そのことが、社会保障に係る負担が単なる負担ではな<、
将来のリスクに対する国民一人ひとりの備えであるという、
社会保障に対する理解につながる。
政治は国民の信頼を獲得することによって
再分配機能の強化などの社会保障の抜本改革を実現し、
国民の理解の下で、安心できる社会保障制度を構築しなければならない」
ココに書かれている総論は、まったく正しいと思う。

それでは、個別政策はどうでしょう。
「高額療養費制度と難治性疾患自己負担のあり方の連続性・整合性」という
項目がありまして、次のように書かれています。
「疾患によって医療費負担の仕組みが異なるという制度を
拡大していくことは困難である。
比較的高額で長期にわたる療養を必要とする場合の負担軽減策を検討することとし、
その際に、大病院に紹介状を持参せずに受診した場合の
初診の患者負担のあり方について、
負担軽減策の推進という観点からも検討する。
保険者の機能の強化による負担軽減策として、
受診抑制につながらないよう配盧をしながら
受診の際に低額を負担する制度の導入についても検討を加える」
読んでいて、あれって思いませんか。
「これまでセーフティネットから抜け落ちていた」
難病や慢性疾患はまさにそうですよね。
制度の谷間に落ちていた
「すベての人が社会保障の受益者であることを実感できる」
「再分配機能の強化などの社会保障の抜本改革を実現」すると言っているわりに
なんだかとてもスケールの小さな話になっている。
疾患ごとの救済策を広げることはしない。
確かに今の疾患・臓器別の制度は不公平な側面があります。
だから、増やさない。
入れ替え、という、事実上厚労省の提案は、
増やさないという考えがベースにあります。
それじゃ、いまの枠を増やさないとすれば、どうするのか。
その答えは書いていません。
「比較的高額で長期にわたる療養を必要とする場合の
負担軽減策を検討する」
ただ、「検討する」というだけなんですよね。

大病院の初診は紹介状がないと何千円か取られますでしょ。
あれを負担軽減策として検討するというんですが、
まあ、負担が軽くなるのに文句は言いませんけど、
なんだか、スケールが小さすぎて、
こんなもんでお茶を濁そうとするのか。
「再分配機能の強化」とはこんないじましい話なんかと、
不審に思われても、仕方ないです。
しかも、高額療養費制度改革と抱き合わせで提案された
例の100円負担。負担増はしっかり描かれているわけでして、
慢性疾患への対策が
すっぽりと抜けていると言わざるを得んのです。









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