HAMUの、先端巨大症って何とかならんか!

難病コラム一筋5000本の下垂体患者・活動家、先端巨大症とホルモン。



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2007年03月31日

長期療養患者は救われない

「難病」以外にも目を向けて、今の医療を考えたとき、
生涯にわたり、多額の医療費を払い続けなければならない疾患は少なくない。
下垂体機能障害は、数が少ないという点で、難病4条件をクリアしているが、
ほかの病気だって、たまたま数が多いだけで、
一人ひとりの苦しみに違いがあるもんか。

入院や通院、投薬が長引いて、医療費の負担が重い、
長期慢性疾患を対象とした幅広いセーフティーネットが本来、あるべきなのだ。

障害者基本法の第2条は「障害者」を次のように定義する。
「継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者」である。
だが、ここには制限があって、
「身体障害、知的障害又は精神障害」に限られている。
難病患者は入っていない。

体内に障害があって、薬で生活や健康を補う暮らしを強いられていようが、
外見が障害者っぽくないと、障害者とは認められないのである。

2007年03月30日

優先順位

研究対象である123疾病に入っていないと、
自己負担軽減策のある45疾病には選ばれない。
高校を卒業しないと大学に入学できないようなモンだ。

2007年03月29日

テストステロン含有軟膏

これまでわが国で承認されたテストステロン薬は、
エナント酸テストステロンという筋肉注射薬だけだと思っていたが、
そうではなかった。ミスリードして、ごめんなさい。
テストステロンを含む軟膏として「グローミン」がある。
本邦で使えない製剤が多いことは改善されるべきであるが、
男性更年期障害の改善に複数の選択肢があったわけである。

当初はその薬物動態も不明であったが、
検討の結果、生理的範囲を大きく逸脱することなく、短期間で吸収・代謝されることが判明し、
実さいの臨床においても、 男性更年期障害にたいする有効性が示された。
日内変動のあるホルモンだけに、
一回テストステロン3ミリグラムを塗布したところ、血中テストステロンが上昇したあと低下し、
4時間後にほぼ元に戻ったという。
(長野赤十字病院泌尿器科天野俊康先生 「性差と医療」200601より)

2007年03月28日

難病対策に時間が掛かるという話

難病研究に時間が掛かりすぎるのではないかという意見がある。
これは、二つの側面から見るべきではないだろうか。

仲間が居てこそ

医学といっても、科学の一分野である。
身体の働きと病気の学問である。
ほかの科学の分野よりも、よほど、理解しやすい。
臨床的なことは手に余るが、学問的な基本テーマは本を読めばよろしい。
大きめの書店に飛び込めば、
日本語で書かれた情報を入手できる。
幸い、各方面から、情報が寄せられる。
気がつけば、情報が集まる立場になっていた。
個人で情報を持っていてもしょうがない。ただ、社会に還元するだけである。
励ましているようでいて、実は一番励まされるのは、自分だ。

2007年03月27日

体内調整の命令は

子どものころから不思議に思っていたことがある。
手や足は自分の意思で動かせる。
だけど、自分の身体は自分の意思で動かせないものばかりだ。
胃も腸も心臓も、止めようと思っても止まるものじゃない。
これらは、どうやって動いているのだろうか。

しょうもない話

更年期というと、世間的には、イコール女性更年期を指すのであるが、
本当は、男性もそれなりに悩んでいるはずなのだ。
だけど、概して、男は悩みをひとりで抱えがちで、陰にこもってしまう。
おっさん同士の会話が、もっと楽しくできれば、いいなと思っているのだけど、
患者会に集まるのも、女性が主流メンバーであり、ちぃと寂しい。

ワタシが生まれ育った関西には、「しょうもない話」を楽しむ文化があって。
男も女も、日常的で、かつ、どうでもよい話をする。
「しょうもない」といいつつも、
会話を楽しむ文化であり、会話に飽きないように、
「何でやねん」と笑わしながら、うだうだと話しているうちに、
ぽっと、病気や更年期のことが自然に口に出てくればいいのにな、
と思うのだ。
関西でこそ、患者の集いは、より楽しめるものになるといいなと思う。

4月1日は京都へ

2007年03月26日

栃木県の難病患者切り捨ては許さない

栃木県が弱者イジメだ。
こいつを見てほしい
切り捨ての影響はやってみないと分からない。
国が難病と認めないものは、難病じゃない。
専門家の意見は一応聞いたけど、決定権は知事にある。
反対意見があっても、関係ない。
県の論理はそんな感じであるが、なんて冷たい県政なのだろう。
命にかかわることだというのに、想像力も道理もなにも、あったモンじゃない。

2007年03月24日

プロラクチン腫瘍は薬で治す

従来は、性腺機能を回復させ、腫瘍を縮小するというものだった。
それが、プロラクチンを完全に抑制することにより、腫瘍を消失させるという
レベルアップした治療目標が視野に入ってきた。

副腎を冷蔵庫に例えると

副腎不全(副腎クリーゼ)について、
ある会員にできるだけ優しく伝える必要性が生じ、冷蔵庫に例えてみた。

2007年03月23日

プラクチノーマ

プロラクチノーマは、不妊の原因となる疾病であり、
下垂体腫瘍の4分の1がプロラクチン産生性だ。
機能性でも一番多い。

第一選択肢は、薬物療養である。
これは、世界的に定着した見解であり、
ガイドラインが2005年6月に国際学会でつくられたくらいだから、
もし、手術を勧める外科医が居たら、
その理由を聞くことを勧めたい。
セカンドオピニオンを受けるのも一手だ。

車の「車検期」と人間の「更年期」は同じだ

車の「車検期」と人間の「更年期」は同じだ。

3月11日内分泌市民公開講座で、
日本臨床男性医学研究所所長の熊本悦明先生が講演されたなかで、
印象に残った言葉である。

2007年03月22日

細胞環境を守る二つのシステム

命の源は海だといわれている。
海は生命のゆりかごだ。外部環境は緩やかであり、
干からびる心配も無い。
サカナは、細胞の環境も内部環境も保証されているのだ。
一方、陸上は乾燥や高温など、細胞にとっては、厳しいのである。
進化の過程で、海から陸に上がるときが大変だったと思われる。
長い歴史の中で
ヒトは細胞環境を守る二つのシステムを手に入れた。

2007年03月21日

4月1日に京都で集い

「闘病体験を語り合う患者の集い」を4月1日、京都で開きます。
患者や家族は、どこかのグループに入っていただき、
ご自身の闘病体験を語っていただく、
分からないことは、京都医療センターの島津章先生にまとめて回答いただくという趣旨の集いです。
詳しくは下垂体ネットを参照してください。

オーダーメイド医療

民間保険に入ろうとすれば、糖尿病や高血圧のヒトは門戸を閉ざされる。
あるのは、せいぜい、料金割高な無選択型の商品だ。
ヒトによって病気のなりやすさが、細かく分かるようになれば、
民間保険からはじかれる。
そんな時代が来れば、生きにくいだろうと思う。

2007年03月20日

遺伝の話

人の体は約30億個の塩基対で構成された
遺伝情報に基づいてつくられている。
まるで人体の設計図だ。

2007年03月19日

みんな兄弟

子どもの顔を見ると、親に似るものだなと思うのであるが、
遺伝子の話である。

2007年03月17日

先端巨大症患者の人数は

ペグビソマントの使用予定がピーク時110人という数字に
先端巨大症の会員から
「これからどうなるんだろう」というメールがあった。
こんなに少ないの? と感じ、希少疾患の哀れみというか、
患者数が少ないと、薬価が高くなるという理不尽が待っているのであるが、
患者数はもっともっと多いのである。

集いの会費500円について

集いの500円(非会員800円)について 半年間、東京での「闘病体験を語り合う集い」を慣例的に無料で行ってきたのですが、
(京都と東京の一回目は有料)
チラシにあるように、会員500円、非会員800円の会費を徴収させてください。
これは、京都と東京の料金を統一して、不公平さを正すこと、
そして、スタッフの交通費など事務経費に充てることを想定しています。
講師の医師のボランティア状態も解消していきたい。

2007年03月16日

署名がどうやって集まったのか

署名が2万人分、どうやって集まったか。
「コツコツ作戦」を紹介してくれたある会員の教訓である。
顔なじみのお店の方に頼み、「向こうから何枚かお預かりしましょうか?」と
言って下されば、遠慮なくたくさん渡すという。
外出時には、必ず用紙を持って出て機会をうかがう。
車のディーラー、加入している生命保険の担当者、マンションの管理会社。
これらが組織票となり、大口の署名となった。

別の方で、地元で理髪店を経営されている方も、たくさん寄せていただいた。
顔の広い方は、存分に発揮していただいた。

既存の大きな組織があるのではない。
あるのは、全て人づてだということだ。
マスコミに取り上げていただく幸運な偶然など別作用もあるけれど、
「人づてに」というネットワークが結局は力になるのだ。
そう思う。

性腺刺激ホルモン その7

LHは睾丸の中にある「ライデッヒ細胞」に働き、男性ホルモンであるテストステロンの分泌を促す。
FSHは造精管にある「セルトリ細胞」に働き、LHの作用を高めて、精子を形成する。
精子をつくるさい、LHは維持と再導入に、FSHは精子数の増加を促す。

性腺刺激ホルモン その6

川をさかのぼるシャケは、傷つきながらも産卵場所を求めて、上流へとのぼっていく。
人間の精子も、卵巣をめざして、過酷な距離を泳がなくてはいけない。
だが、泳ぐ力が残っていない精子なら、受精することはありえず、不妊の原因が女性にあるとは限らない。 男性の側に原因がある、つまり、造精機能に障害があるかもしれないのである。

ホルモンが低下することで、精巣内男性ホルモン分泌不全をきたす疾患がある。
低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(MHH)だ。

2007年03月15日

リハビリ日数制限を見直し 心臓疾患など対象外に

脳卒中などのリハビリが最大180日に制限された問題で、
中央社会保険医療協議会(中医協)は3月14日、制度の見直しを決定した。
全国保険医団体連合会が速報 を出している。
①急性心筋梗塞(こうそく)、②狭心症、③慢性閉塞性肺疾患の三つが対象。
医師が回復見込みがあると診断した場合も延長される。
この答申により、新基準は4月から適用される。
原則2年ごとの診療報酬改定の途中で見直されるのはきわめて異例のことである。
被害がこれ以上拡大しないうちに、是正されたのは当然のことだ。
疾病が限定付きなので、当該患者らは不十分な点を問題視しているが、
それでも、当事者の運動が正論となり、実った成果である。
リハビリによって症状が改善する可能性があるにもかかわらず、
個別の症状を考慮しないで機械的に日数で打ち切っていた。
患者から回復の可能性を奪い、社会復帰への道を閉ざしていた。

脳梗塞でリハビリ中の東大名誉教授・多田富雄先生が、
雑誌『世界』や各新聞、NHKで、その不当性を訴えられていたから、
この問題は、広く世の中に知られていた。
詳しくはこのページ
多田先生は、リハビリ制限を死刑宣告や棄民政策に例えた。

弱者を切り捨てる悪政を火の出るような言葉で、
その本質を批判された。
不自由な体をおして、反対の署名運動に奮闘された姿をテレビや新聞で拝見し、
失政を犯すのも人間なら、正すのも人間であると。
多田先生のご活躍には、頭が下がる思いがするのだ。

2007年03月14日

特定懇で座長がまとめた言葉とは

特定懇の議論の流れで、いろいろ述べたけれど、
患者が助からなくても良いと考えている委員はいなかった。
その場に居た人間として、懇談会の空気は伝えたい。
若年性で困難度の、より高い患者が優先された。
ただ、それだけなのだ。

4条件プラスアルファ

特定懇で新規疾病を選ぶ作業自体、
ずいぶん、久しぶりなので、
議事録が出た時点で、精査したいと思うけど、
傍聴しての感想的な覚書である。

2007年03月13日

署名が広がる

2万筆だって、結構がんばったのに、
これ以上、がんばって集めるのは無理だよ。
という声が聞こえてきそうなので。

患者と家族だけで集めるのは確かに難しい。
でも、自由に外を歩けない患者のもとに、桁違いの署名が集まったのも、事実です。
そのわけは…。

今回難病指定を勝ち取ったFOP患者の署名のいきさつが分かるNHKの番組サイト。
北岡幸美さんと渡久地優子さんの取り組みのことが載っています。
人間っていいなと思う。共感する番組です。

ペグビソマントの薬価について

先端巨大症の新薬の自己注射実現で
同病の方々や各方面から祝福のメールが寄せられています。
それと同時に、ペグビソマントの価格にびっくりされた方から問い合わせがありましたので、
少しコメントします。

これからがはじまり

力及ばず、今年の悲願達成はなりませんでした。

他人の病気は分からないものですので、まずは、選ばれた2疾病を少し紹介しましょう。

2007年03月12日

特定懇の朝

さて、特定懇の朝である。
昨日は、内分泌学会で少しでも情報が落ちていないか、
聞いてみたけど、
情報が無いのは、研究班の先生方も同じだった。
さてどうなることやら。
署名の数もあれから増えて、
我が家の玄関口にて出番を待っている。
ほかの集計場所とあわせて、二万数千という数である。
厚労省一階ロビーに11時集合。
タクシーでも呼ばないと、駅までいけないぞ。

昨年末に「新しい診断と治療のABC 内分泌3 機能性下垂体腫瘍」(最新医学社)
という本が出ている。
巻末に座談会があり、今後の課題について、
千原和夫先生が、患者の縦断的なフォローアップだと
紹介している。

これは病気の原因を調べ、効果的な治療法を開発するためにも、大切なことである。

私たちの病気はあまりに悲しい。
子孫にもほかの国民にも、同じ思いはしてほしくない。
病気の原因特定は、患者にとっても悲願である。
それに、病院を移っただけで、(医師が交代しただけで)
前のデータが使われず、
脳外と内分泌の連携がなく、
医師の間を放浪する患者をみるにつけ、
この縦断的システム。
日本のどこに行っても、地方にいても、患者の経過が分かるという。
これは、治療の実態から言っても、必要なことですぞ。

ただ、これらのシステムは登録が伴う。
テーラーメイド治療には、光と影がある。
プライバシーの問題である。
万全は期すだろうが、いざシステムを作る段になると、
人的体制上やら、システムメンテナンスなど、
議論するべき課題は山のようにありそう。
フォローアップは受けたいが、登録は、という方も居るかもしれない。
がん患者では、同類の問題、登録問題が話し合われているようだけど、
傍で見ていると、話し合いは途上のようで、
コアな議論はまだまだこれから、という印象(失礼!)を受けた。
まあ、これは、難病指定がされて以後の課題だから。
じっくり、考えよう。まだ時間はある。
今無いものを仮定の議論をしてもしょうがない。

個人情報保護の観点から、
患者会として、よく研究したい。

んで、そうだった。
今は、難病指定されることに専念しよう。
夢の実現である。
自己負担が少なくなる45疾患入りは、
本日だけでの決定は難しい情勢だが、
注目したいのは、研究対象(121疾患)に名目ともになるかどうか。

治療目標を、日本人ベースで、どこまで持っていくか。
先端巨大症は先行して治癒基準ができたけれど、
クッシング・プラクチノーマ・尿崩症なども含めて、
治癒基準が完成され、長期的に追ってほしい。

難病指定もなく、研究予算も削られて、
それでも、先端巨大症の治癒基準をつくってしまった研究班の熱心さには
ホント、頭が下がる思いであるが、
こんな不正常なこと、クッシングではやらせないでほしい。
(プロラクチノーマと尿崩症は研究対象)
ねえ、厚労省のみなさま。
正当な努力をする研究班は、患者だけではない。国民の宝ですぞ。

難病を火事に例えると

難病切り捨て問題を火事にたとえ話にすると、こんな感じかな。

最初は一軒の火事だったのが、だんだん広がって、
ある病気は、毎年5千軒ずつ広がっている。
そんな風景を想像してください。
医学が進歩すると、病気が見つかりやすい。
高齢者だけじゃない。潰瘍性大腸炎は若者にも広がっている。

2007年03月11日

いつまでもアクティブに輝いて その1

「臨床と基礎のさらなる融合を」をテーマに10,11日の両日、
東京都内で第17回臨床内分泌代謝UPDATEが開かれた。
東京女子医科大学第二内科が事務局である。
コンピューターで、ファイルの内容を、より新しくすることをアップデートというけれど、
医学の世界では最新情報のことをアップデートという
(と思う。正確な定義は知らないけど)。

一般参加ができる公開講座があり、市民ら270人が参加していた。
ワタシもその一人である。

2007年03月10日

総合的な難病対策が必要だ

難病四要件のうち、三つ、
原因不明と効果的な治療が未確立と生活面への長期にわたる支障と
これが該当する疾病は、
がんをはじめ、いろいろな病気に当てはまる。
希少性は難病の定義の核心部分でもある。

特定疾患対策懇談会の一回目の覚書

対象疾患の追加については、2003年度10月をもって、
それ以降、疾患の追加はなされていない。
それ以前は、必要に応じて疾患の追加は行われてきた。
不公平であることは、懇談会でも問題視されてきた。

昨年8月開かれた「平成18年度第1回特定疾患対策懇談会」での、
委員の発言である。
正式の議事録はこちら
一年間の議論の流れを踏まえて、
さて、来週月曜日はどんな結論になるのか。

2007年03月09日

月曜日の対策懇談会の議題について

3月12日に開催される平成18年度第四回特定疾患対策懇談会の議題について
情報が入ってきたので、お知らせする。
二つの議題からなっていて、
第一の議題は「特定疾患克服研究事業の対象疾患」である。
第二の議題は「その他」。
当会から、「患者アピール」署名にある様に、
10年前に外された、クッシング、機能低下症、先端巨大症の3疾患の
再指定を求める要望をしている。
まずは、これが議題になる。
121の病気については、地方で自己負担が軽減されているから、
これが認められれば、埼玉と栃木はじめ、地方での医療費軽減に力になることであろう。

私たちの要求は、あくまで、クスリ代が高すぎて、
自己負担できない現状を改善することだ。 治療費の自己負担が軽減される「治療研究事業」(45疾患)が目標となる。
だが、年末からの流れがあり、治療研究事業は議題とならないということらしい。

月曜日に全ての要望が決着する「短期決戦」の絵は消えた。
引き続き、「アピール」署名を集めだして頂ければありがたい。
結果について、当ブログで明らかにする予定だ。

45疾患追加指定について、「その他」のところで少しでも議論され、
継続審議になるとうれしい。
継続審議になれば、今年度はともかく、
来年度の議題になる道が開かれる。
現地でもし、働きかけができそうであれば、
そのチャンスを狙う所存だ。
みなさまからお預かりした「患者アピール」署名2万人分は、
一次分として、手元にある分すべてを、
月曜日の午前中に厚労省に届けることになった。

性腺刺激ホルモン(その5)

女性の話が続いたので、男性性腺機能のメカニズムに話を進めましょう。
内分泌の指令経路は同じです。視床下部からGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)が分泌され、
その刺激を受けて、ゴナドトロピンといわれるLHとFSHが分泌され、
睾丸内の標的細胞に作用するという仕組みです。
LHはテストステロンを分泌促進して、二次性徴を引き起こしますし、
FSHはLHの作用を高めて、精子を形成します。
前者は精子の維持・再導入に対して有効であり、
後者は精子数の増加をもたらします。
不妊は女性に原因があるとは限らず、男性の側に原因があることが少なくありません。
テストステロンの補充では、二次性徴の維持が可能ですが、
精子形成となりますと、それだけでは足りないことがあります。
低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(MHH)です。

2007年03月07日

総合的なホルモン管理に向けて

患者会をしていると、
ホルモンの投与量や効果の判定は、専門の内分泌科医がしているとは限らないことが見えてくる。
小児科医や産婦人科医、泌尿器科医、脳神経外科医と、
さまざまなジャンルの医師が処方するケースがすくなくない。

下垂体前葉からは6種類のホルモンが出ていている。
今診ている疾患は、もしかしたら、
ほかのホルモン分泌異常と一緒に診なければならない
ホルモン異常が存在するかもしれない。

発症時期や治療目的の違いもあるだろう。
患者一人ひとりのゴールを見据えた
治療がなされていれば、それはそれでよいのだけど、
ワタシの初期の治療では、脳神経外科医から漫然とブロモクリプチンを処方され、
糖尿病の治療に通っていた地元の内分泌科医が原疾患を
心配されていたものなぁ。
今から思うと、外科医より、糖尿病の先生の方が、
原疾患のコントロールへ向かうべく、
もっとよく効く薬について、親切に教えていただいたものなのだ。

地方に居る方など、
一般医科に普段は処方してもらう必要の方はいるであろうし、
生命危機的な総合的ホルモン管理が必要な疾病ばかりではないから、
専門の内分泌科医に集中しすぎるのもどうかという意見もあるだろう。
そこはそれ、医師同士の連携を深めてほしい。

実際には、下垂体系の内分泌科医は数が限られていて、
専門的に診てくれている患者は少ない。
特に地方はそうであるし、一般内科にいって、断られたケースも聞いている。
せめて、薬の維持量が固定するまでは、
できる限り、信頼できる内分泌科医を訪ねる。
それが、患者にできる自己防衛策なのかもしれない。

性腺刺激ホルモン(その4)

GnRHは、卵巣からの女性ホルモンをコントロールしている元のホルモンですから、
これと似た「アゴニスト」(作動薬・誘導体)を使った治療法があります。
身体の中にあるGnRHと少しだけ違った構造を持つ薬です。
よく似た作用があるのですが、実際には本来身体にあるGnRHよりも作用が強い特徴があります。
GnRHアゴニストは、本来は、下垂体や卵巣からのホルモンを強く出させる物質であり、実際、卵巣からのホルモンを投与直後は一時的に増加させます。
ですが、身体は不思議なことに、強すぎる薬やホルモンの指令がくると、
逆に体を守ろうとして、本来出さないといけないホルモンを出させないように働くようです。
このアゴニスト剤も、卵巣からの女性ホルモンが逆に出なくなるという作用を持っています。
この作用を使って、エストロゲン(女性ホルモン)を出なくする薬として使われています。
たとえば、女性ホルモンによって進行する病気には、子宮筋腫、子宮内膜症などがあります。
エストロゲンが少なくなると軽減するといわれますので、
これらの治療薬として使われるわけです。
GnRHアゴニスト製剤には、点鼻薬(ブセレリン)と
注射剤(リュープロレリン)があります。
一時的に女性ホルモンが増えた後、
女性ホルモンが減りますので、当然、月経も止まりますし、
更年期障害のような感じになるといわれます。

どんな治療もそうですが、リスクと治療効果のバランスは、
医師の観察の下、行われるべきことですし、
さまざまな副作用が報告されていますから、
納得いくまで医師の説明を聞かれるべきです。
(主な参考資料「ホルモンミニバイブル」)

2007年03月06日

性腺刺激ホルモン(その3)

視床下部性・下垂体性性腺機能症は、ゴナドトロピン分泌不全による病気だ。
ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)療法がある。
多くは、視床下部性であるが、
視床下部性であっても、下垂体が正常でない場合は、
あまり有効ではないらしい。

二次性徴の発現・成熟だけなら、性ステロイド療法で可能だが、
不妊の原因を解消するには、絶対確実な方法はまだ確立されていないらしい。
成人の精巣容量、精子形成がもたらされるには、
治療前の性成熟(インヒビンB値が60pg/ml以上)でないと難しい。
(参考「内分泌・代謝疾患治療のエビデンス」)

2007年03月05日

12日に協議会

3月12日(月曜日)に「平成18年度第4回特定疾患対策懇談会」が開かれます。
本日開催が公示されました。
傍聴を一緒にしませんか。
場所は、厚生労働省(中央合同庁舎第5号館)18階 専用第22会議室
東京都千代田区霞が関1-2-2
議題は、難治性疾患克服研究事業の対象疾患について
事前に応募が必要なので、こちら を参照のこと。
傍聴を希望される方は、下垂会までご連絡ください。
国への申し込みは3月8日必着です。
全体では、100名程度しか席がなく、
対象疾患が多いですから、あまり大規模な傍聴は難しいです。

性腺刺激ホルモン(その2)

性腺刺激ホルモンの二回目。
一回目は言葉の羅列で終わったので、
今回は、ホルモンを上下の関係で覚える試み。
ここを理解できると、次に進むことができるぞ。
素人なりの説明だけど、こんな風だ。

2007年03月04日

壮大なウソに気をつけろ

ちょっと患者会とは違う話である。
私の住むまちは、東京の郊外にあるベッドタウンである。
高齢化が進むということで、市の収入が今後3年間で95億円減るという。
そんな予測のもと、暮らしに関わる予算がばっさり削られた。

2007年03月03日

生存にに必要なことが「益」なのか

サービス体系には、大雑把に言って、「応益」と「応能」という考え方がある。
「応益」とは、福祉といっても、しょせんは、サービス業なのだから、
使った分だけ料金を払いなさいという考え方だ。
従来は、「応能」。つまり、その方の所得に応じて、
所得の少ない方は少ないなりの、多い方は多いなりの料金体系だった。

介護しかり、障害者しかり、
社会保障はいま、全体が「応益」に切り替わる波に飲み込まれそうである。

障害者に応益分の料金支払いを強いる
障害者自立支援法の見直しを求める集会で、
ある聴覚障害者が次のように語っていた。

人と話をするために、
なぜ私たちだけ
利用料金を支払うのか。

ここには、生きていくために必要なことが本当に、「益」なのか、という
根源的な問いがある。

下垂体専門ドクターのみなさまへ

日ごろから治療に世話になっている下垂体専門ドクターのみなさまへ
下垂体機能障害の特定疾患指定に向けて、医療関係者の「患者アピール」賛同署名を呼びかけています。

山形の学会で患者会ブースを設置して、対面にてご協力をお願いしたところですが、
多忙なスケジュールでもありましたから、
当日お会いできなかった方も多数いらっしゃいました。
短期間の取り組みでありますので、
ぜひとも、ご賛同していただきたく、
勝手ながら、研究所や病院にまだ署名を頂いていない先生方にも、送らせて頂きました。
まずは、調査研究班の研究者・研究協力者の皆様が対象であります。
対象は順次広げてまいります。
多忙ななかとは存じますが、返信用封筒にて返送していただければ幸いです。
もし、周りに賛同してくださる医療関係者がいらっしゃいましたら、ご一緒に、ぜひご署名ください。
厚労省の次回協議会がいつ開かれるか、発表されていませんが、
早ければ3月に開かれることでしょう。
一気に決まる可能性もありますから、
なるべく早く返送していただければ助かります。

2007年03月02日

埼玉で知事が答弁 署名6717人分の声届く

下垂体機能障害の特定疾患に関連して2月27日、埼玉県知事の答弁がありました。
県単独指定へ一歩前に進みました。
知事の答弁にありますように、
埼玉県は、
①より家族の介護が必要になる話、
②多額の治療費が掛かる話、
③家庭生活に大きな影響を与える、
この三つがポイントになるようです。
したがって、私たちがかねがね言ってきたように、
治療費の高さ、治療の困難さを
健常な方にもわかっていただく作業を必要としています。
メーリングリストや下垂会あてに手紙やメールを集中してください。
当事者の声が何より役立ちます。

答弁の詳細は、下垂体ネットをご覧ください。

埼玉県在住の会員を中心に、県単独署名をお願いしておりましたが、
こんな形で県政に届きました。
中枢性尿崩症の会の活躍によって、
署名は6717名分にのぼっていることが、
奥ノ木信夫県議(自民)により、紹介されました。
もし、手元にまだ埼玉の署名を持っている方がおりましたら、
至急送ってください。
一気に数を積み上げてしまいましょう。

それにしても、栃木県は上田知事の答弁を読んでいただきたい。

下垂体機能障害は軽い病気なのか

栃木県の削減助成見直しについては、
その理由が示されないままなのであるが、
マスコミには、ワタシが担当から聞いた説明とは違う「説明」が載っている。
東京新聞の2月12日付は
次のように書いている。
「見直し対象に含まれている患者数が
全体の七割にも上る一方で、
削減額は事業費全体の四割程度にとどまるとの試算を示し、
一人あたりの助成費が少ない
“軽症者”を選んだことを強調する」


軽症者ですぞ!軽症者!
下垂体機能低下症ほか、外す病気が軽い病気だという認識なのか?
これがもし、栃木県の認識だと仮定すると、
開いた口がふさがらないのである。

2007年03月01日

性腺刺激ホルモン(その1)

患者会のメーリングリストに、性腺刺激ホルモンのことが書かれていた。
男性は男性らしく、女性は女性らしく。
子どもを望んでいて、恵まれない方は、
このあたりのことは知って損ではないぞ。

本題に入る前に、
そもそも、これらのホルモンがどのような働きをしているか、抑えておこう。
生殖能を維持して、性ホルモンの分泌を増加させるホルモンである。
手元にある医療従事者向けテキストを開けると次のように書かれている。
(「病気がみえる 第三巻 代謝・内分泌疾患」など参照)
性腺刺激ホルモンは性腺、卵巣・精巣に作用して、
女性では卵胞の発育・排卵、黄体形成、
女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の産生を刺激する。
男性ならば、精巣の発育、精子形成、男性ホルモン(テストステロン)の産生を促す。
そして、性腺刺激ホルモンには、黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)がある。
LHとFSHを総称して、ゴナドトロピンといい、
ゴナドトロピン自体は
視床下部から分泌されるGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)によって
分泌が促進されるのである。
(ホルモンは常に上下の関係で覚えておこう!)

さて、ホルモンは多すぎても少なすぎても悪い作用があることは、
ほかのホルモンと同じである。
性腺刺激ホルモンが多すぎると、性早熟症になる。
足りなければ、下垂体機能低下症である。
(つづく)

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